ケッペンの気候区分

ケッペンの気候区分

ケッペンの気候区分の基準

  • 気温と降水量の2つの要素に基づいて分類される
  • 植生分布との関連性に着目して考案された

気候帯の分類

  • A: 熱帯気候 – 最寒月平均気温が18°C以上
  • B: 乾燥気候 – 年間降水量が蒸発量より少ない
  • C: 温帯気候 – 最寒月平均気温が0°C(−3°C)以上18°C未満
  • D: 寒帯気候 – 最寒月平均気温が0°C未満
  • E: 極地気候 – 最暖月平均気温が10°C未満

ケッペンの気候区の細分類

各気候帯はさらに細かく分類される。
例えば温帯気候(C)には以下のような細分類がある

  • Cf: 温帯海洋性気候 – 年間を通して降水量が多い
  • Cs: 地中海性気候 – 夏季が乾燥
  • Cw: 温帯夏雨気候 – 夏季に多雨

ケッペンの気候区の表記方法

  • 気候帯の記号(A~E)に小文字や記号を組み合わせて表現される
  • 例: Cfb (温帯海洋性気候)、Dfc (亜寒帯湿潤気候)

気候区分表

気候を主に気温と降水量のパターンに基づいて分類するシステムです。以下に、ケッペン気候区分の主要な気候タイプとその特徴を示した表を作成します。

気候区分気候タイプ主な特徴
A熱帯気候 (Tropical)年間を通して高温(最寒月平均気温18°C以上)。降水量によりさらに分類される。アマゾン、東南アジア
Af熱帯雨林気候年中降水。最乾月でも60mm以上の降水量。シンガポール、マナウス
Am熱帯モンスーン気候モンスーンの影響で乾季と雨季が明確。最乾月降水量が60mm未満だが、年間降水量が2500mmを超えることが多い。ムンバイ、マナグア
Aw熱帯サバナ気候はっきりとした乾季と雨季がある。乾季には降水がほとんどない。ナイロビ、ハバナ
B乾燥気候 (Dry)降水量が蒸発量に比べて少ない。サハラ砂漠、中東地域
BWh砂漠気候(熱帯・亜熱帯)年間を通して非常に乾燥。年降水量が250mm以下。サウジアラビア、カイロ
BWk砂漠気候(温帯)冷涼な砂漠気候。冬が比較的寒冷。ゴビ砂漠、アリゾナ州
BShステップ気候(熱帯・亜熱帯)短い雨季があり、乾燥しているが砂漠ほどではない。ダカール、トゥズゴル
BSkステップ気候(温帯)ステップ気候だが冬が寒冷。ウランバートル、カザフスタン
C温帯気候 (Temperate)冬季が寒冷だが厳寒ではない。日本、ヨーロッパ
Csa地中海性気候夏は暑く乾燥し、冬は温暖湿潤。ロサンゼルス、アテネ
Csb地中海性気候(冷涼)夏が比較的涼しく、乾燥。冬は温暖湿潤。サンフランシスコ、ポルト
Cfa温暖湿潤気候全季節にわたり降水があり、夏は暑く湿潤。東京、ブエノスアイレス
Cfb西岸海洋性気候温和な気候で、年間を通じて降水が分布する。ロンドン、バンクーバー
Cfc亜寒帯海洋性気候冷涼で短い夏と、温暖な冬。パタゴニア、スコットランド
D冷帯気候 (Continental)冬季は厳寒。モスクワ、シベリア
Dfa温暖湿潤冷帯気候夏は高温多湿で、冬は寒冷。シカゴ、ソウル
Dfb湿潤大陸性気候夏は温暖で、冬は厳寒。モスクワ、トロント
Dfc亜寒帯気候夏が短く涼しい。冬は非常に寒冷。シベリア、フェアバンクス
Dfd亜寒帯気候(冬が非常に厳寒)夏が短く涼しい。冬は極めて寒冷。北東シベリア
E寒帯気候 (Polar)年中低温。南極、北極圏
ETツンドラ気候最暖月平均気温が0°Cから10°C。北極圏沿岸地域
EF氷雪気候最暖月でも平均気温が0°C未満。南極内陸、グリーンランド内陸