
コロカシア・モヒートとは?
コロカシア・モヒート(Colocasia ‘Mojito’)は、タロイモ属(Colocasia)に属する観葉植物で、この植物は、その美しい斑入りの葉が特徴で、多くの園芸愛好家に人気があります。



特徴
コロカシア・モヒートの最大の特徴は、その独特な葉模様です。葉は大きくて心形をしており、緑色の葉に黒や紫の斑点がランダムに広がっています。この斑入りのパターンは、一つとして同じものがないため、非常に魅力的で個性的な植物です。さらに、成長すると葉の裏側が紫色になることがあり、これもまた美しいアクセントとなります。
植物自体は比較的大きく成長し、適切な環境下では高さが1.2メートルにも達することがあります。また、地下茎(コーム)を持ち、そこから新しい芽を出すことで繁殖します。
生息地
コロカシア・モヒートの原産地は、東南アジアやインドなどの熱帯地域です。これらの地域では湿度が高く、温暖な気候が特徴です。自然環境では、湿地や川沿い、日陰の多い場所でよく見られます。
熱帯性の植物であるため、寒さに弱く、霜が降りる地域では屋外での越冬が難しいことがあります。そのため、寒冷地では室内での栽培が推奨されます。
育成方法
環境
コロカシア・モヒートは、明るい間接光を好みますが、直射日光を避ける必要があります。直射日光に長時間当たると葉焼けを起こすことがあります。一方で、光が不足すると葉の色が薄くなり、斑入りの模様が目立たなくなってしまうことがあります。
水やり
湿度を好むため、土が常に湿っている状態を保つことが重要です。特に成長期(春から秋)には、土が乾燥しないように注意します。ただし、水はけの良い土壌を使用し、水が溜まりすぎないようにすることが大切です。冬場は成長が鈍化するため、水やりの頻度を減らして調整します。排水性に優れたスリット鉢やプレステラがおススメです。
土壌
コロカシア・モヒートは、水はけが良く、栄養分の豊富な土壌を好みます。市販の観葉植物用培養土に、ピートモスやパーライトを混ぜると良いでしょう。また、定期的な施肥も必要です。成長期には月に一度、液体肥料を与えると元気に育ちます。
温度と湿度
適切な温度は18~30度です。寒さに弱いので、冬場は最低温度を10度以上に保つようにします。また、湿度が高い環境を好むため、葉水をこまめに与えるか、加湿器を使用することをおすすめします。乾燥するとハダニがつきやすいです。
病害虫対策
コロカシア・モヒートは、アブラムシやハダニ、ナメクジなどの害虫に注意が必要です。定期的に葉の裏をチェックし、害虫を見つけた場合は速やかに取り除くことが大切です。また、過湿状態が続くと根腐れの原因となるため、水の管理には十分注意しましょう。特にハダニがよくつきます。ハダニはイモ系がかなり好きです・・・。
2025年栽培記録・・・
コロカシア系植物(例えば「ブラックマジック」や「イラストリス」など)は、抽水性植物として知られています。湿地帯でも育つため「水が大好きな植物」と思われがちですが、実際に育ててみると、必ずしも水浸しの環境が最適というわけではありませんでした。
私自身、水耕栽培にも挑戦しましたが、結果はイモが腐ってしまうことが多く、あまりうまくいきませんでした。コロカシア系は水に強いものの、常に根が完全に水に浸かっている状態では酸素不足になり、イモが腐りやすくなるようです。
水耕栽培よりは、腰水栽培(鉢の下から水を吸わせる方法)のほうが適していると感じました。根が水に直接浸からないため、腐敗を防ぎつつ適度な水分を供給できるからです。
また、育成用土についても、一般的な観葉植物と同様に「排水性、通気性、保水性の良い用土」を使うのが正解でした。適度に湿り気を保ちつつも、余分な水はしっかり排出される土壌環境が、コロカシア系にとっては理想的だったのです。
さらに、鉢植えでの管理よりも、地植えにしたほうが生育が非常に安定しました。株もより大きく成長し、子株も次々と増えるなど、植物の勢いがまるで違います。やはり地面のほうが根の伸びや呼吸がスムーズで、ストレスが少ないのでしょう。
コロカシア系を育てるなら、水耕栽培よりも排水性に優れた用土+腰水管理、そして可能であれば地植えがベスト!これが私の育成経験から得た結論です。
Chunsuke流 用土のこだわり 〜イモにやさしい土づくり〜
植物の育成において、最適な用土を見つけることは、まるで植物と会話を交わすような作業です。特にイモ系植物はデリケートで、少しの環境の違いでも調子を崩してしまうことがあります。今回は、私Chunsukeが現在試している用土の配合と、その背景についてご紹介します。
使用している用土
現在私が使用している主な用土は以下の4つです:
- 鹿沼土(小粒)
軽量で排水性・通気性が高く、乾きやすい性質を持つ。酸性寄りの用土。 - 赤玉土(小粒)
適度な保水性と通気性があり、植物栽培の基本用土として知られる。 - 日向石(小粒)
火山性礫質で、非常に高い通気性と排水性を誇る。根腐れ防止に効果的。 - 苦土石灰(少量)
土壌のpHを中和し、カルシウムとマグネシウムを供給する資材。
試行中の配合比率
現在は以下の比率で配合しています:
鹿沼土 2 : 赤玉土 1 : 日向石 1 : 苦土石灰 0.5(少量)
この配合には、いくつかの明確な狙いがあります。
イモ類にとっての「快適な環境」とは?
イモ類はその体内に水分を多く含む性質があるため、保水性の高い土壌では過湿になりやすく、結果的に腐敗の原因になることがあります。
そこで私は、「地植えに近い乾湿のメリハリある環境」を目指した土づくりを考えました。
各用土の役割と配合意図
- 鹿沼土(2)
排水性と通気性を重視して多めに配合。地植え環境のように空気が通る隙間を確保し、イモの根が蒸れない環境を作ります。 - 日向石(1)
さらに通気性と排水性を強化。構造が崩れにくく、用土全体の水はけを安定させてくれます。 - 赤玉土(1)
鹿沼土や日向石だけでは乾きすぎるため、赤玉土でほどよく水分を保持。保水と排水のバランスを整える調整役です。 - 苦土石灰(0.5)
鹿沼土は酸性が強いため、それを中和する目的で少量使用。加えて、苦土石灰に含まれるカルシウムとマグネシウムは、徒長防止や葉緑素の活性化にも役立つとされています。
腰水栽培との相性も◎
また、この配合は通気性が高いため、腰水栽培でもイモがジメジメした環境になりにくいと考えています。用土全体が蒸れることなく、根に新鮮な空気が供給される状態が維持しやすいのが利点です。
まとめ
イモ類を元気に育てるためには、「水を与える」ことよりも「水を抜けやすくする」ことが重要だと実感しています。今回の配合はまだ試行錯誤の段階ですが、イモの腐敗を防ぎ、健康な生育をサポートするひとつのアプローチとして手応えを感じています。
同じようにイモの管理で悩んでいる方は、ぜひ一度この用土配合を試してみてはいかがでしょうか?