
コロカシア・ブラックマジック とは
コロカシア・ブラックマジック (Colocasia ‘Black Magic’)は、深みのあるダークパープルの葉が特徴的なサトイモ科の植物です。独特な葉色と美しいフォルムが観賞価値の高い品種として人気を集めています。



特徴
- 葉の色: 成長するにつれて葉の色が濃い紫から黒っぽく変化し、シックな印象を与えます。
- 草丈: 環境によりますが、1~1.5mほどの高さに成長することがあります。
- 耐陰性: 半日陰でも育ちますが、光量が多いとより濃い色に発色します。
- 水辺での適応性: 湿地や池の近くなどの水辺環境にも適応できる耐湿性の高い植物です。
生息地
コロカシア・ブラックマジックは、熱帯・亜熱帯地域が原産で、東南アジアやインド、アメリカ南部などの湿地帯に自生しています。高温多湿の環境を好み、水分の多い場所でよく成長します。
育成方法
- 光条件: 半日陰から日向で管理します。直射日光に当てると葉色がより濃くなります。
- 温度: 暖かい環境を好みますが、耐寒性は低いため冬場は室内で管理するのがベストです。
- 水やり: 湿度を好むため、土が乾燥しないように適度に水を与えます。特に夏場はたっぷりと水やりをします。
- 湿度管理: 乾燥には弱いため、定期的に葉水を与えると葉の状態が良くなります。
- 肥料: 成長期(春~夏)には、液体肥料や緩効性肥料を定期的に施すと元気に成長します。
chunsukeが活用している用土
コロカシア・ブラックマジックの育成には、以下の用土を使用しています。
- ベラボン(M・L) + 軽石(中粒)1:1 の配合
この配合により、適度な保水性と通気性を確保し、根腐れを防ぎながら健康な成長を促します。
増やし方
コロカシア・ブラックマジックは株分けやランナーをカットすることで増やすことが可能です。
- 株分け: 大きく成長した株を掘り起こし、根を傷つけないように分けて植え替えます。
- ランナーのカット: 地下茎から伸びたランナーを切り取り、別の鉢に植えることで新しい株を増やせます。
2025年栽培記録
コロカシア系植物(例えば「ブラックマジック」や「イラストリス」など)は、抽水性植物として知られています。湿地帯でも育つため「水が大好きな植物」と思われがちですが、実際に育ててみると、必ずしも水浸しの環境が最適というわけではありませんでした。
私自身、水耕栽培にも挑戦しましたが、結果はイモが腐ってしまうことが多く、あまりうまくいきませんでした。コロカシア系は水に強いものの、常に根が完全に水に浸かっている状態では酸素不足になり、イモが腐りやすくなるようです。
水耕栽培よりは、腰水栽培(鉢の下から水を吸わせる方法)のほうが適していると感じました。根が水に直接浸からないため、腐敗を防ぎつつ適度な水分を供給できるからです。
また、育成用土についても、一般的な観葉植物と同様に「排水性の良い用土」を使うのが正解でした。適度に湿り気を保ちつつも、余分な水はしっかり排出される土壌環境が、コロカシア系にとっては理想的だったのです。
さらに、鉢植えでの管理よりも、地植えにしたほうが生育が非常に安定しました。株もより大きく成長し、子株も次々と増えるなど、植物の勢いがまるで違います。やはり地面のほうが根の伸びや呼吸がスムーズで、ストレスが少ないのでしょう。
コロカシア系を育てるなら、水耕栽培よりも排水性に優れた用土+腰水管理、そして可能であれば地植えがベスト!これが私の育成経験から得た結論です。
Chunsuke流 用土のこだわり 〜イモにやさしい土づくり〜
植物の育成において、最適な用土を見つけることは、まるで植物と会話を交わすような作業です。特にイモ系植物はデリケートで、少しの環境の違いでも調子を崩してしまうことがあります。今回は、私Chunsukeが現在試している用土の配合と、その背景についてご紹介します。
使用している用土
現在私が使用している主な用土は以下の4つです:
- 鹿沼土(小粒)
軽量で排水性・通気性が高く、乾きやすい性質を持つ。酸性寄りの用土。 - 赤玉土(小粒)
適度な保水性と通気性があり、植物栽培の基本用土として知られる。 - 日向石(小粒)
火山性礫質で、非常に高い通気性と排水性を誇る。根腐れ防止に効果的。 - 苦土石灰(少量)
土壌のpHを中和し、カルシウムとマグネシウムを供給する資材。
試行中の配合比率
現在は以下の比率で配合しています:
鹿沼土 2 : 赤玉土 1 : 日向石 1 : 苦土石灰 0.5(少量)
この配合には、いくつかの明確な狙いがあります。
イモ類にとっての「快適な環境」とは?
イモ類はその体内に水分を多く含む性質があるため、保水性の高い土壌では過湿になりやすく、結果的に腐敗の原因になることがあります。
そこで私は、「地植えに近い乾湿のメリハリある環境」を目指した土づくりを考えました。
各用土の役割と配合意図
- 鹿沼土(2)
排水性と通気性を重視して多めに配合。地植え環境のように空気が通る隙間を確保し、イモの根が蒸れない環境を作ります。 - 日向石(1)
さらに通気性と排水性を強化。構造が崩れにくく、用土全体の水はけを安定させてくれます。 - 赤玉土(1)
鹿沼土や日向石だけでは乾きすぎるため、赤玉土でほどよく水分を保持。保水と排水のバランスを整える調整役です。 - 苦土石灰(0.5)
鹿沼土は酸性が強いため、それを中和する目的で少量使用。加えて、苦土石灰に含まれるカルシウムとマグネシウムは、徒長防止や葉緑素の活性化にも役立つとされています。
腰水栽培との相性も◎
また、この配合は通気性が高いため、腰水栽培でもイモがジメジメした環境になりにくいと考えています。用土全体が蒸れることなく、根に新鮮な空気が供給される状態が維持しやすいのが利点です。
まとめ
イモ類を元気に育てるためには、「水を与える」ことよりも「水を抜けやすくする」ことが重要だと実感しています。今回の配合はまだ試行錯誤の段階ですが、イモの腐敗を防ぎ、健康な生育をサポートするひとつのアプローチとして手応えを感じています。
同じようにイモの管理で悩んでいる方は、ぜひ一度この用土配合を試してみてはいかがでしょうか?