
ステファニア・エレクタとは
ステファニア・エレクタ (Stephania erecta)は、アジア原産のつる性塊根植物で、巨大な球根状の根茎(塊根)を地表に現しながら、細くて優美なツルを伸ばすのが特徴。葉は丸くて薄く、まるで和紙のような繊細な質感があり、光に透ける姿も魅力のひとつです。
近年は観葉植物として人気が急上昇しており、塊根植物(コーデックス)愛好家の間で定番の一種となっています。



特徴
- ユニークな塊根:球状〜やや扁平な塊根は、まるで「岩」のような存在感。時間をかけてゆっくりと大きくなります。
- 繊細な葉姿:丸い葉が細い茎から浮かび上がるように展開し、空間に軽やかさを与えてくれます。
- 休眠期あり:冬季や環境が合わない時期には地上部が枯れて、塊根だけで休眠状態になります。
生息地
ステファニア・エレクタの原産地は、タイ、ラオス、ベトナムなどの東南アジア。乾季と雨季のある熱帯性気候のなかで、森林の縁や開けた草地に自生しています。
乾季には地上部を枯らして休眠し、雨季になると一気にツルと葉を伸ばすライフサイクルを持っています。この環境に適応した姿が、私たちが魅力を感じる独特な外見を形作っています。
育成方法
光
- 明るい日陰~半日陰がベスト。
- 室内管理なら窓際でレースカーテン越しの光が最適。
- 強光や直射日光は葉焼けの原因になります。
水やり
- 成長期(春~秋):用土が乾いたらたっぷりと。
- 休眠期(冬):完全に乾かし気味にし、断水も可。
- 塊根が腐らないよう、常に排水性の良い用土で育てることが大切です。
温度・湿度
- 最適温度は20~30℃前後。
- 15℃以下では生育が緩慢になり、10℃を下回ると休眠に入ることがあります。
- 湿度はあまり必要としませんが、乾燥しすぎないよう注意。
chunsukeが活用している用土
私がステファニア・エレクタの育成に使用しているのは、以下の配合です:
- 鹿沼土(小粒)
- 日向石(小粒)
- 赤玉土(小粒)
この配合は、通気性・排水性・保水性のバランスが非常によく、塊根植物特有の「根腐れリスク」を大きく減らすことができます。特に日向石が含まれていることで用土全体の乾きが早くなり、過湿を防ぎやすいのがポイントです。
増やし方
種から育てる(一般的)
ステファニア・エレクタの増殖は種子繁殖が基本です。種は現地採取品が入手可能なこともあります。
発芽のコツ:
- 種を24時間ほど水に浸けて吸水させてから、湿らせた用土に撒きます。
- 高温多湿な環境(25〜30℃前後、湿度80%前後)で管理。
- 発芽までは2週間〜1ヶ月程度かかることもあります。