
取り木とは…
取り木は、植物の繁殖方法の一つで、茎の一部から新しい根を発生させ、それを切り取って独立した植物として育てる方法です。この技術は特に観葉植物や樹木などで使われ、母株の特徴をそのまま引き継ぐ新しい個体を作るのに適しています。
取り木の手順
1. 茎を環状剥離する
まず、取り木を行う茎を選びます。選んだ箇所の樹皮を環状に剥がし、幅1〜2cm程度の部分を露出させます。この作業により、露出部分で栄養が滞り、根が出やすくなります。

2. 取り木ボールを使用
剥離した部分に取り木ボールを装着します。この専用ボールは簡単に取り付けられる構造になっており、取り木作業を効率化します。

3. 取り木ボール内に水苔を入れる
取り木ボールの内部に湿らせた水苔を詰め込みます。この水苔は、発根を促進し、根が生えるための適切な湿度を保つ役割を果たします。



4. 発根を待つ
取り木ボールを装着した後は、定期的に水苔の乾燥状態を確認しつつ、約4か月間待ちます。この間に剥離部分から新しい根が成長します。


約4か月後:発根したら切り取り
発根を確認したら、母株から取り木部分を切り取ります。新しい根が十分に成長している場合、そのまま独立した植物として植え替えが可能です。

植え替え:新しい環境でのスタート
切り取った取り木をプレステラ鉢に植え替えます。このとき、使用する土は以下の配合がおすすめです:
- ベラボン(中〜大粒):通気性を確保し、根の健康をサポートします。
- 軽石(中粒):排水性を高め、過湿を防ぎます。
この土壌は、適度な保水性と通気性を兼ね備えており、発根直後の新しい植物に最適な環境を提供します。


